2025年梅雨に測定。大切な衣類を「守れる家具」とはの実証結果です

収納の中の“湿度”、測ってみました。― 守るべきものを守るために。

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今回は、梅雨から夏にかけて多くいただくご相談「収納内の湿気対策」にお応えするため、当店で取り扱う収納家具7種と外気の湿度を実際に計測・可視化しました。

家具によって、収納内の湿度はこれほどまでに異なります

前回4月に行ったタンス内温湿度実験

で予告した通り、湿度の高い梅雨の時期のデーターを見てみました。
2025年6月初旬から約2週間、7種類の収納家具と外気に温湿度ロガーを設置し、湿度の推移を記録しました。

その結果、家具の 素材構造密閉性 によって、内部の湿度環境が大きく異なることがわかりました。

収納家具ごとの湿度変動の傾向

(プラケース測定温湿度計の接続が悪く、プラケース内の温湿度は所々しか取れてません)

  • 湿度が大きく変動する収納: 不織布ケース、プラケース、外気など → 40〜80%以上の振れ幅
  • 湿度が比較的安定している収納: 総桐クローゼット、アイクーリ、なごみチェスト → 65〜75%程度で推移

この「安定性」が、衣類や革製品を長く美しく保つための重要な鍵となります。

なごみチェストの安定性が、数値に表れました

なごみチェスト(赤線)は、湿度が常に 65〜75% の範囲内に収まっており、他の収納に比べて変動が非常に少ない結果となりました。

湿度が安定する3つの理由

  1. 密閉性の高い引き出し構造: レールを使わない木組み構造により、外気の影響を最小限に。
  2. 九州産ヒノキ無垢材: 自然な調湿性能で湿気を吸ったり吐いたりする「呼吸する木」。
  3. 脚付き設計: 床との間に空間を設けることで、底面からの湿気を遮断。

さらに、「密閉性があるからこそ除湿剤がよく効く」

収納内部は空気の入れ替えが少ない構造になっているため、除湿剤や炭素材の効果が高く発揮されます
1段ごとに小さな除湿剤を置くだけで、湿度をさらに低く安定させることが可能です。

まとめ:収納選びの新しい基準は「湿度の安定性」

これまで収納家具は、見た目や素材感で選ぶことが一般的でした。
しかし、大切な衣類やコレクションを長く保つためには、「中の環境」がいかに整っているかが非常に重要です。

実際に数字で測ってみて初めて見えてきた、「収納の中の世界」。
これから家具を選ばれる方にとって、ひとつの新しい視点になれば幸いです。

 

ちなみに温度の変化はこちらのグラフです。

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さいごに

目に見えない“収納の中”の安心こそ、使う人の満足につながります。
大川家具ドットコムはこれからも、実測と品質に基づいた「本当に良い家具選び」をお手伝いしてまいります。

ご不明点などございましたら、お気軽にお問い合わせください。

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