木製家具のお手入れ・カビ取り、輪染みを目立たなくする方法
今年の梅雨は連日雨が降り続き、家の中に湿気がこもってジメジメしていましたね。
こういう時期は、家具の表面にうっすら白いホコリのようなものがついていませんか?
それ、実はカビの場合もあるんです。
時にダイニングやお風呂場・洗面所などに置いている木製家具は、
周りに水気が多いためカビが生えやすいですよね。
弊社も会社で使用しているキッチンカウンターが
5年以上使っているのに1度もきちんとお手入れをしていなくて
小さいカビができてしまいました…。
天板の表面は乾燥して白くなり、輪染みも結構目立ちます。
※実験のためにマスキングテープをしているため見えにくくてすみません。
そこで、水を含ませた布やアルコールで拭き上げ、
元々オイル塗装だったので家具用オイルを塗ってお手入れしてみることにしました!
以下、色々と試してみた結果となります。
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動画の方が分かりやすい!という方はコチラをご覧下さい。
https://youtube.com/shorts/JjZvdTgKuC8
https://youtube.com/shorts/uNPKKt0iK0s
こちらがお手入れ前の状態。
天板が色が剥げたように白くなって乾燥しています。
所々に黒い点々がありますが、これが輪染みです。
引き出しと天板の境目あたりに、小さいカビが生えています。
①水拭きのみ
②紙にアルコールを染みこませて拭き上げる
③直接アルコールを吹きかけて拭く
まずは表面の汚れをさっと乾拭きし、
上記3パターンでキレイにした後、オイル塗装をしてみます。
①水吹きのみ
普段のお手入れなら、かたく絞った布巾で拭き、
その後乾拭きして乾燥させるだけで十分です。
②紙にアルコールを染みこませて拭き上げる
③直接アルコールを吹きかけて拭く
今回使用したカウンターはカビも気になったのでアルコールしてみます。
※アルコールの使用は色が変色する可能性があるので、あまりおすすめはしません。
ウレタン塗装の家具にアルコールを使用した場合、白く変色する可能性がございます。
使用したのは業務用のアルコールをスプレータイプのボトルに入れて使用しました。
ご家庭でよく使われるアルコールでも構いませんが、
アルコール成分が多いものを使用すると無垢材は白く変色したりするのでご注意下さい。
別のテーブルにアルコールの入ったシートで拭き上げた時に白くなってしまったことがあります。
アルコールの入ったシートで拭き上げた、別の机がこんな風になってしまいました…
今回はエタノール67.9%のアルコールを使っています。
アルコールを塗布してしばらく経っても変色はみられませんでした。
アルコールで変色もみられなかったので、
アルコールの残りの付いた紙でカビもさっと拭き取ります。
普段のお手入れには、硬く絞った布巾で水拭きをした後、乾拭きしてよく乾かす。
カビができた、もしくはカビ予防をしたい場合には薄めのアルコールを紙に塗布し、
さっと拭き上げるくらいが良いと思います。
では、アルコールが乾いたのでオイルを塗っていきます。
オイルは弊社でも販売している家具用オイルを使用します。
家具を購入される時に併せて買われる方もいますが、
オイルだけ単品で後から購入される方も結構います。
ウエスとセット売りになっているものもあり、
こちらはすぐにお手入れができるようになっているのでオススメです。
※臭いが苦手な方は部分的に行うか、換気を良くしてご使用下さい。
オイルは年に1~2回のお手入れで十分です。
時期的には換気のしやすい梅雨前の5月や冬前の10月頃がオススメです。
上から
④オイル1回塗り
⑤オイル2回塗り
⑥オイル3回塗り
とオイルを塗る回数を変えています。
まず、オイルをウエスに含ませまんべんなく塗布します。
そのまま2~30分放置し、今度は乾いたウエスで残ったオイルを拭き取ります。
そしてそこから1~2時間乾かします。
これを繰り返していくだけです。
5年以上も放置していたため、
オイル1回塗りではあまり変化が見られませんでした。
2回塗りしてよく乾かすと、輪染みも目立たなくなり、
質感もしっとりツヤツヤ、手触りもガサガサしていたのがツルツルになりました。
試しに3回塗りまでしてみましたが、そこまではしなくて良かったようです。
購入されてまだあまり時間が経っていない方は、
1回塗りでも十分だと思います。
乾燥や輪染みが気になる方は2回くらい塗ってみると効果が出そうです。
同じようにお手入れで悩んでいる方も、
時間はかかりますが、簡単ですのでぜひ参考にされて下さい。
【この記事を書いた人】
堤太陽(Taiyo Tsutsumi)
株式会社大川家具ドットコム代表取締役社長。宅地建物取引士
家具の町、福岡県大川市で生まれ育ち、新卒と同時に北九州市のマンション業者に就職。2003年に改正建築基準法によりシックハウス症候群への対処が求められ低ホルムアルデヒド建材の重要性を感じた。 2005年退職後4か月のヨーロッパ放浪。2006年より家業である家具卸を手伝っているうちに、大川市の基幹産業である家具製造の未来に危機感を感じ、「大川を再び家具で盛り上がる街にしたい」
という思いから、大川家具ドットコムというネットショップを立ち上げ、 大川家具を全世界に広げたいと模索中。2019年 経営革新認定
2021年 JETROの越境EC「Amazon.com Japan Store」採択
2022年 「デジタルツール等を活用した海外需要拡大事業」補助金採択
2023年 越境EC用英語サイト「https://shop.okawakagu.com/」開設