畳の記憶

本日は、畳ベッドがたくさん入荷しました。ベッドは、いくつかの部品に分かれて複数個口で入荷するため、一台の入荷でも、なかなかに倉庫を圧迫します。明日は、梱包をスピーディにすませて、倉庫の整理に精を出そうと思います。

寒い日が続くので、あたたかい飲み物が欲しくなります。職場ではコーヒー、自宅では緑茶。自宅ではしていませんが、旅館で仲居をしていた時は、お客様に抹茶をたてるのが好きでした。手元で、茶筅(ちゃせん)を手早くしゃかしゃかっと動かして、ふわふわのクリーミィな緑色の泡を作り出す。抹茶椀に両手を添えて給仕して、お客様の表情がふわっとほころぶと、私も幸せな気持ちになりました。ただ、本音を言うと、たてた抹茶は熱いうちにすぐに素早く飲み干してほしい。「キレイな色!」と写真を撮ってもらえるのは、とてもうれしいのですが、お客様がスマホをかまえている僅かな間にも、抹茶のキレイな泡はあっという間に消えてしまいます。泡が消えると、抹茶のまろやかさを味わえなくなるので、熱いうちに飲み干さないともったいないんです。給仕する側としては、一番おいしい状態で味わって欲しいのになあ、とちょっと残念でした。その思いが強いので、私は自分が、飲食店であたたかいものを提供された時は、あまり写真を撮らずにすぐに食べ始めることが多いです。おいしいものは、一番ベストな状態で食べてしまいたい。

今日は重たい畳を運びながら、以前働いた旅館の和室のお部屋のことを思い出していました。