無垢材・突板・プリント合板の違い
今日は、大川市本社のショールームのご案内をします。
大川市のショールームの一部にこういうスペースを設けて展示しています。
これは、家具に使われる各板の紹介で、
それぞれブラックチェリー○○という名称でお店では紹介されています。
左から、ブラックチェリー色プリント化粧板、フラッシュ加工、ブラックチェリー無垢材、ブラックチェリー天然木突板
です。
プリント合板は名称の通り、ブラックチェリーの木の柄を印刷機で印刷したものをべニアなどの基板に張り付けたものです。
遠目ではブラックチェリーの板に見えますが、近づくと印刷物のブツブツが見えたりします。
また、印刷物なので、年月が経つとインクが飛んで、色が剥げていきます。
左から2番目のフラッシュ合板は、プリント合板や突板の基板の内部によく使われる手法です。
内部が中空になり、重量が軽くなります。
また、少ない木材で作れますので、資源の有効活用もでき、価格も抑えられます。
デメリットは、表面は薄いシートなどですので、深い傷が入ると基板が露出し、
見た目がかなり悪くなります。
左から3番目はブラックチェリー無垢材です。
フラッシュ板と違い、内部までブラックチェリー材ですので、
近くで見ると木目などに深みがあります。
また、内部も同じ材ですので、大きな傷がついても目立ちにくく、
オイル塗装の場合はご自身でお手入れも可能です。
デメリットは、乾燥が不十分な場合は反る可能性があることです。
一番右はブラックチェリー材突板です。
ブラックチェリー材を大根のかつら剥きみたいに薄くスライスし、
べニアなどの基板に張り付けたものです。
北欧家具などによく使われる手法で、見た感じは無垢材と変わらないうえ、
反りの心配もありません。
デメリットは、上で書いたように深い傷が入ると基板が見えて不格好になることです。
それぞれ同じ板に見えても特徴がありますので、
ご購入の際はどれくらい長く使いたいか、風合いは重視するか。
などを考慮して家具を選んでいただければと思います。
ちなみに、この4枚の板は当初同じような色をしていました。
(プリント合板もブラックチェリーとして印刷しているので当然ですが)
でも、1年もすると右二つの天然木は深いあめ色に変わっていきました。
これも天然木の奥深く面白いところです。
【この記事を書いた人】
堤太陽(Taiyo Tsutsumi)
株式会社大川家具ドットコム代表取締役社長。宅地建物取引士
家具の町、福岡県大川市で生まれ育ち、新卒と同時に北九州市のマンション業者に就職。2003年に改正建築基準法によりシックハウス症候群への対処が求められ低ホルムアルデヒド建材の重要性を感じた。 2005年退職後4か月のヨーロッパ放浪。2006年より家業である家具卸を手伝っているうちに、大川市の基幹産業である家具製造の未来に危機感を感じ、「大川を再び家具で盛り上がる街にしたい」
という思いから、大川家具ドットコムというネットショップを立ち上げ、 大川家具を全世界に広げたいと模索中。2019年 経営革新認定
2021年 JETROの越境EC「Amazon.com Japan Store」採択
2022年 「デジタルツール等を活用した海外需要拡大事業」補助金採択
2023年 越境EC用英語サイト「https://shop.okawakagu.com/」開設